Equipment

structure

耐震性・耐久性

大切な資産を地震から守る確かな耐震強度と長期にわたり劣化しにくい耐久性に配慮した安心安全な建物構造。

耐震性
地質調査

建物を支える最適な基礎工法を選定するために、計画建物の概略が決定した時点で設計に先立ち地質調査を行い、地盤の状況を調査します。

地質調査の内容
専門の地質調査会社に依頼し、主な調査としてはボーリング調査を実施。専用の掘削機械を用いて地盤に深い孔を堀り、サンプラーと呼ばれる鋼管を地中に打ち込んで支持層の妥当性を判断する標準貫入試験や土のサンプリング採集、地下水位測定を行い建物を支える地盤特性を充分に把握します。
地質調査の意義
それぞれの地点や深さにおける地盤の硬さや土質、地下水位の深さがわかり、建物本体を支えるための支持地盤決定や、基礎工法選定のための重要な情報となります。

建物の基礎工法

基礎形式は、建築規模、地盤構成、施工性等を考慮し第四紀海部・弥富累層の第3砂礫層(砂礫、KBM-49m以深)を支持層とする杭基礎を選択しました。杭工法は場所打ち鋼管コンクリート杭(アースドリル式拡底杭工法:評定工法)を採用しています。杭先端を拡底することにより先端支持力を増大し杭頭部に鋼管を巻くことでねばり強さを確保しています。

KCTB場所打ち鋼管コンクリート杭OMR/B工法
KCTBとは鋼管(Koukan)、コンクリート(Concrete)、耐震(Taishin)、場所打ち(Basyouti)の頭文字です。内面全長リブ付鋼管を杭頭部に使用する場所打ち杭工法で鋼管とコンクリートの複合体なので剛性が大きく、地震に強い杭となります。

溶接閉鎖型せん断補強筋

当物件では、柱の全層部の帯筋に継ぎ目を溶接した溶接閉鎖型の高性能なせん断補強筋を採用しています。一般的な帯筋に比べて、せん断力に対する効果が高く、耐震性能を向上させています。

非耐力壁スリット工法

バルコニーや開放廊下など建物の構造上の「建物の支え」となっていない壁を非耐力壁と呼びますが、本件においてはスリット(隙間)を設けることにより、地震での揺れによる建物の骨組みへの悪影響を防いでいます。コンクリートを完全に切り離す完全スリットを使っています。

ダブル配筋

主要な耐力壁は、コンクリート内の鉄筋を二重に組む「ダブル配筋」を採用しています。一般的なシングル配筋に比べ、耐震性・耐久性を高めています。

外壁構造

外壁には約150mm~220mmのコンクリートを採用しています。地震に強い強度と風雨による劣化を軽減する耐久性に優れた構造を実現します。

耐久性
コンクリート耐久性

日本建築学会JASS5(建築工事標準仕様書・同解説)の基準において、構造体の継続使用のために大規模な補修を必要としないことが予定できる期間(計画供用期間)としておよそ100年という基準のコンクリートを採用しています。

コンクリート強度と品質管理

本物件では、強度にすると30N/m㎡(設計基準強度)以上のコンクリートを採用しています。強度が30N/m㎡であることは1㎡あたり約3,000tの力に耐えうる強さを示します。また、コンクリートに含まれる水の比率が高いと乾燥して固まった際の収縮が大きく、ひび割れがおきやすくなり、表面から炭酸ガス、その他腐食性物質の侵入により劣化がはじまります。これらの劣化要因からコンクリートを健全に守るため、水セメント比を50%以下(建物本体のみ)に抑え耐久性を高めています。

コンクリートの中性化防止対策

外壁タイルや塗装は建物のファサードを演出するという役割に加えて、コンクリートの耐久性を高める役割を果たしています。アルカリ性のコンクリートは風雨や空気に触れることによる中性化により鉄筋がさびてしまうこともあります。タイルや塗装で中性化防止対策を施しています。

コンクリートのかぶり厚

鉄筋を包むコンクリートの厚さ(かぶり厚)を十分に確保することで、鉄筋を錆びにくくし建物の劣化を抑制しています。